研修

【市民向けプログラムレポート】子どもに優しいまちづくり~小さな一歩の始め方~

東京都稲城市の福祉事業所「+laughイナギ」を拠点に、地域市民とのつながりづくりを目的とした、3回連続の研修を実施しました(各回20名~25名参加)。

「子どもに優しいまちづくり」をテーマに、各回にゲスト講師を迎え、講義や参加者同士の対話、ワークショップを行い、参加者から「自分自身のことを振り返り、さらに皆さんともお互いに認め合うことができた」といった感想が寄せられています。

【対象】
+laughイナギの職員、一般市民

【目的】
研修を依頼してくださった一般社団法人Life isは、これまで多摩市で駄菓子屋を併設した重症児者向けの福祉事業所「+laugh」を運営されてきました。新拠点の「₊laugh イナギ」でも、地域の人たちとの交流が自然と生まれる場になるよう、稲城市民とのつながりづくりを目的に3回連続の研修を行いました。

【プログラム概要】
以下のような3回連続研修を実施しました。

◆1回目:子どもの現状と私たちにできること
・子どもを取り巻く現状
・子どもの権利としての心の健康とウェルビーイング
・子どもの心の健康とウェルビーイング
・子どものメンタルヘルスとウェルビーイングに影響すること 
・グループワーク

◆2回目:まちへのまなざしと私の中にある市民性
・子どもの孤独・孤立に対するアプローチと課題
・ワーク
・市民性を発揮する上で大切にしたいこと
・市民性から生まれる「ふつうの関わり」
・ストレングスと資源
・ストレングスのミニワーク

◆3回目:子どもに優しいまちづくり事例とこれから私にできること
・地域の人たちとの場づくりや身近にできることの紹介
・自分の地域について考えるワーク
・「子どもとともに」という視点でやってみたいことを考えるワーク

<参加者の声>

・体験したことのないグループワークが沢山盛り込まれ、楽しく参加できた。参加の方ともつながるきっかけを頂けたのも良かった。

・素晴らしい内容でした。期待していた通り、想いを共有できる人達と出逢えたことがまず大きな収穫でした。居場所づくりを考えていて、そのヒントになるものがたくさんありました。自分のなかで気づいてきたり学んできた結論のようなものの答え合わせができたような気持ちでした。これでいこう!と思えました。

・子どもへの向き合い方を新たに発見出来ました。また、大人にも通ずるなと感じました。

【研修担当者コメント】

普段暮らしているまちのなかでも、似たような思いや関心ごとをもつ方々と出会える機会は多くはありません。
今回は「子どもに優しいまちづくり」という共通のテーマのもとに集い、ワークを重ねることで、自分たちのまちの良さに気が付いたり、新たなつながりが生まれるきっかけとなりました。 研修中には、自然と参加者の方同士が連絡先を交換する姿も多く見られました。
主催のLife is さんからは、3回の研修を終えた後も事業所にふらりと訪れる方々が増えたとのお声をいただき、とても嬉しく思っています。


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研修事例のご紹介「子どもとの関わりを振り返る研修」

奈良県生駒市で子どもに関わる活動を行う一般市民に向けて研修を実施(参加者:20名)しました。「子どもの心の声を聴く」リフレクション研修を行い、参加者からは「自分の価値観を知ることが相手(こども)と対話するために必要だと分かった」などという声があがりました。

【対象】

生駒市の子ども政策課職員、一般市民

【目的】

生駒市では、「こどもが地域の信頼関係の中で育ち、願いや希望を安心して表現しながら、人生を選択できるまち」を目指して、子育てを社会に開き、家庭の中だけで完結させなくてよいまちと地域でこどもが育つまちづくりを進められています。

令和7年度は、子どもの声をきくための大人のマインドセットについて取り組まれるとのこと。そんな中で同市職員のみなさんが、PIECESの取り組みに共感してくださり、声をかけてくださいました。

今回は子どもの声をきく施策を進めるにあたり、まずはその足がかりとして、すでに子どもに関わる活動をしている市民の方に向けてリフレクションを体験していただきました。

【こどもとの関わり方を振り返る 研修概要】
・ワークの目的

・リフレクションについてのインプット

・リフレクション体験ワーク

・まとめ・感想共有

体験ワークとして取り組みやすいリフレクションのペアワークでは、定型の14つの問いを使ってお互いに問いかけ合い、少しずつ思考や願いを深めていきました。それぞれに自分の心の奥にある感情や思いに触れて、新しい気づきを得てくださったようです。

参加者からは以下のような感想をいただきました。

<参加者の声>

・自分の価値観を知ることが相手(こども)と対話するために必要だということに、今日で納得した。

・仕事をしていて、自分と全然違う見方や価値観を持っている人に何か言われると、ガーンとなる。でも、そんなモヤモヤが起きた時こそ自分を知るチャンスなんだということが分かって良かった。

・子育てしていて、ついタスクをこなすことやお金の計算をして、大人として正しいことを言おうとしている自分に気づいた。

・リフレクションワークに定型の問いがあることで、問う方も問われる方も、安心してワークができた。「普通なら、こんなことまで相手に問えないわ」っていうことも問うことができるし、問われる方も「書いていることを読んでくれてるだけ」と思えるから安心して話せる。

・相手(こども)だけでなく自分自身の気持ちもちゃんと見る「自己覚知」に目からウロコだった

【研修担当者コメント】

目の前の子どもとの関係性に戸惑いやモヤモヤを感じた時に、わたしたちは、つい相手の状況や自分の振舞いに意識が向きがちです。
PIECESの研修では、その前提にある自分の内面に意識を向けることで、一過性の解決で終わらない、自他ともに心地よい関係性を築くためのマインドセットをお伝えしています。
今回も、みなさんが自分自身が大切にしているものに気づき、その上で子どもとどのように向き合うかを考えるきっかけを得てくださった様子です。そんな時間を一緒に過ごせたことに、感謝しています。


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研修事例のご紹介「保育現場での子どもの権利についての研修」

0歳児~2歳児の子どもたちが在籍する保育園に勤務される職員さんに向けて、「子どもの権利」について研修を実施しました。「子どもの権利」の内容についての紹介だけではなく、実際に保育中の関わりでの事例から、子どもとの関わりについて考えてみました。

保育現場での子どもの権利についての研修

【対象】

保育園に勤務される職員

【目的】

ピジョンハーツ株式会社さまが運営する保育園「ピジョンランド府中」にて、子どもの権利に関する研修を実施しました。

0歳児~2歳児の子どもたちが在籍するピジョンランド府中では、時代に合わせた保育の向上を目指して毎年職員研修に取り組まれています。その中でも今年は「子どもの人権」について、1年間かけて職員で学びを深めているそうです。

その一環として、今回は「子どもの権利」についてピジョンランド府中で勤務される職員さんに向けて、お話をさせていただきました。


【実施内容】子どもの願いをみつめるー子どもの権利の視点からー
・PIECESの紹介
・子どもの権利とは
・私たちの暮らしと子どもの権利を考える
・質疑応答


「子どもの権利条約とは」といった歴史や概要のお話から、実際に暮らしや保育の中で子どもの権利を尊重するとはどういうことか、具体的な事例をもとに共に考えを深めました。また「子どもの権利」の視点だけではなく、子どもや関わる大人の行動の背景にある「願い」に目を向けることの大切さにも触れ、日々の関わりを改めて見つめ直す時間となりました。

<参加者の声>

・「子どもの権利」のメガネで見てみると、大人が子どもの権利を侵害しているかもしれない。という話しを聞き、考えさせられました。

・子どもの権利を大切にすることも大切だが、大人も大切にしないといけないと言っていたのが、印象的でした。自分を大切にすることにもつながってくる「子どもの権利」。子どもを一人の人として見つめ、子どもの声を聞く。時間に追われてしまう大人も、もっと子どもの声を聞いて保育をしたいと思いました

・普段保育の中で、子どもの権利を尊重するのは難しいこともあると思っていたが、子どもの言うことを全部聞く、ということではなく保育者側の願いも含めて、一番良いことを探していく、考えていくということが子どもの権利を尊重するということになると分かった。

・子ども一人ひとりが持っている権利は、大人と同じこと。子どもも1市民としての関わりが大切であること。受講して最も大人として大切にしなければならないことが分かった。

・子どもの権利を大切にするには、お互いの権利を尊重するということを意識し、子ども同士の関わりはもちろん、自分自身と子どもの関わりに反映させていけたらと思う。

【研修担当者のコメント】

「権利」や「人権」と聞くと、「難しそう」「自分には関係ない」と感じる方も少なくないかもしれません。 しかし子どもの権利をはじめ、私たちのくらしには、あらゆる場面で「権利」や「人権」が関わっています。
今回の研修では、実際の子どもとの関わりを「権利」と「願い」の視点からみつめました。
研修を通じて、日々通り過ぎていく出来事の背景にある感情や願い、価値観に目を向けていくことで、自分でも気が付かなかった感情や願いに気がついたりします。
普段から子どもたちと丁寧に向き合っている皆さんだからこそ、自分の言動の背景にある「願い」をみつめる時間が大切だと感じています。子どもか大人かではなく、ひとりの人として尊厳を大切にし合うあり方を、これからもともに深めていけたらと思っています。


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